対照グループ

解析トピックス

比較対象グループを設定しなくとも何らかの処置の前後で差が生じたら、その処置が影響したと考えがちです。

例えば不眠に悩む人を集めて就寝前に温かい飲み物をとるように生活習慣を変更したら、変更前に比べて睡眠時間が統計学的に有意に増えたという研究を目にしたときどう考えますか。

生活習慣を変えなかった人たちを対照グループとして比較していなければ、用心する必要があります。

なぜ駄目なのか、以下にわかりやすい事例をあげます。

① 白いサイコロを集めて、振ったときに目が2以下となったもののみ選択します。

② このとき出た目を記録すると平均は1.5近辺となります。

③ 選択されたサイコロを緑色に塗った後、出た目を記録します。

④ サイコロが精度よく作られたものであれば、平均は3近辺になります。

⑤ 多くのサイコロで行えば前後の差は統計学的に有意ともなりますが、緑色に塗ったから大きくなったわけではありません。

緑色に塗らないサイコロのグループと比較すれば、着色には効果はないことは明らかになります。

変動が大きい事象を対象とし、事象の大小を基準として選択を行なった場合には対照グループを置いた研究を計画することが大切です。